瀬戸内海の乗っ込み桜鯛(4月)
- angler3ocean
- 2021年4月29日
- 読了時間: 5分
更新日:2022年3月30日
瀬戸大橋東側の海域で今年もマダイの乗っ込みが始まった。まず、瀬戸大橋に近い海域から始まり、乃生沖、大槌島、小槌島、男木島、女木島へと漁場は徐々に東へ移動していく。ということは鳴門からではなく、西の伊予灘方面から乗っ込んできたマダイなのだろうか。

魅惑の瀬戸内海
瀬戸大橋から小豆島にかけての一帯は鯛ラバ釣りの好漁場。風光明媚な島々が形成する瀬戸(海峡部)や灘は、潮汐によってさまざまな潮流を湧き起こす。潮が飛ぶと島影の反転流、潮止りには瀬戸の本流筋へ船を運ぶ。潮回りによって、その日のルートをどう組み立てるかが、船長の腕の見せ所だ。

瀬戸内海の漁場は水深が10~50mと浅く、魚信はきわめて明確だ。浅場だけに元気なマダイがロッドを絞り込むファイトは強烈で、細仕掛けでのスリリングなファイトに釣り人の喉はカラカラになる。

遊漁船 レッドスナッパーⅡ
そんな瀬戸内海の乗っ込み真鯛を求めて、4月初旬に高松漁港のレッドスナッパーⅡに乗船した。船長の古川雄也さんは若手ながら、ベテラン顔負けの好釣果を叩き出す名船長だ。
朝の上り潮が残っているうちに攻めたいポイントがあると、6時前に港を出船。瀬戸大橋方面に船を走らせた。私のポジションは左舷のミヨシ。冷たい東風が強く、船はトモから西に流れる。上り潮では一番不利な潮下のポジションとなってしまった。
すると左隣から小気味のよいドラグ音が鳴り響いた。「おとな釣り倶楽部」に出演していた弥園奈津美さんがコブラカーリー(オレンジ)で美しい桜鯛を釣り上げた。

乗り調子のXRロッド
船長によれば、ネクタイはカーリー形状がよく釣れているとのことだったが、私はプロトネクタイのテストも兼ねて、オレンジのトラッド・ピンテールのセット。イカナゴを意識したやや早巻きでリトリーブし続けると、下から12巻目で竿先を震わすような小さな前アタリ、少し巻きスピードを弛めて、モゾモゾとしたアタリを感じつつさらに巻き続けると、そこから10回目で竿先が絞り込まれた。今回発売となったエンゲツXR N-B63ML-Sはティップも柔らかく、ベリーからバットの曲がりも滑らかで、こうした前アタリで弾くことなく、確実に鯛を乗せてくれるのが嬉しい。

➡︎コブラ トラッド・ピンテール(オレンジ)+一本鈎仕様のテストフック+タングステン70g

➡︎ロッドはエンゲツXR N-B63ML-S、リールはエンゲツプレミアム 150PG
潮が早くなり、アタリが遠のいたので、コブラカーリー(オレンジ)にチェンジ。するとすぐに良型の真鯛がヒットしてきた。潮が早くなるとマダイはボトムに張り付く。しかし、マダイはスローの巻きには反応してくれない。炎月プレミアムや炎月CTならば、カウンターに表示される巻スピードが3~4のスピードによく反応してきた。
しかも巻き方にちょっとしたコツがあった。鯛ラバが着底するやいなやハンドルを2~3回早巻きし、ラインの弛みを取るとともに海底から鯛ラバが飛び上がるような演出をする。そこから一定のスピードで巻き続けるのだが、この海底からジャンプをするような演出で、マダイの関心を惹き、鯛ラバをチェイスするスイッチが入る。

一本鈎釣法!
産卵前のこの季節、海水温の低下など、ちょっとした要因で真鯛の活性が下がることも。食い渋った時に絶対に有利なのが一本鈎である。鈎は一本の方がネクタイがよくなびいて、マダイを誘う。2本鈎にすると、フックの重さでネクタイの動きを阻害。ネクタイの鈎絡みを引き起こすことも。私はアシストラインに柔らかいPE4~5号を使用し、ネクタイの動きを邪魔しないようにしている。フックは私が監修した金龍鉤の軽量で刺さりのよい「鯛ラバ専用アシストフック」バーブレス8号か、10号がお奨めだ。バーブレスなので、ネクタイに刺さってもネクタイを痛めずフックを外すことができる。独自のネムリ形状で、唇を縫い刺してくれるので、バレる心配も少ない。

➡︎コブラヘッドがトリガーとなり、デッドスローでもネクタイがよくなびく。

60㌢超えを連発
この日、絶好調の弥園さんのロッドが大きく絞り込まれた。勢いよくドラグが引出され、なかなか近寄ってこない。そして、痛恨のラインブレイク。かなりのサイズに違いなかった。
タイガーバクバクの80㌘に、今度はコブラ・スリムカーリー(レッド)と金龍鉤バーブレス8号を結び直した。するといきなりロッドが絞り込まれ、勢いよくドラグを引き出したのは67㌢の大鯛であった。同じ、流しでこの日初めて鯛ラバ釣りをしたという辻田さんが73㌢の大鯛をキャッチ。全員が複数安打を達成し、私は61㌢をコブラカーリーでゲットすることができた。
この日の鍵は、リールの巻き方、巻きスピード、そして、一本鈎にしてネクタイをよく動かすことだった。

➡︎コブラスリム・カーリーで67センチのの桜鯛



➡︎コブラスリム・カーリー+タイラバ専用アシストフック喰わせ鈎バーブレス10号(金龍鉤)+タイガーバクバク80g

➡︎この日、戦中最大の73センチ大鯛をゲットした辻田さん
【遊漁船】
レッドスナッパーⅡ
船長:古川 雄也 氏
電話:090-6882-5948
【タックル】
★フック(金龍鉤)一本鈎仕様
鯛ラバ専用アシストフックバーブレス 8号、10号
アシストライン:PE4号
★ネクタイ(ささラボ)
コブラシリーズ(プロト)
コブラカーリー
コブラ スリム・カーリー
トラッド・ピンテール
★鯛ラバ(シマノ)
・ヒューストンバクバク
TGヘッド 60g,70g,90g
・タイガーバクバク
60g,80g
★リーダー(シマノ)
フロロカーボン3号4㍍
★PE(シマノ)
タナトル 0.8号
★ベイトタックル①(シマノ)
・ロッド
エンゲツXR N-B63ML-S
・リール
エンゲツプレミアム 150PG
★ベイトタックル②(シマノ)
・ロッド
エンゲツXR FS-B66ML
・リール
エンゲツ CT 150PG
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